Q.現在中3ですが、靭帯を切ったり、半月板損傷し、2年以上バスケをしていません。
高校でもバスケをしたいです。
でも、コートに立とうとすると、過呼吸になったりしてしまいます。
バスケは諦めたくないです。どうすればいいでしょうか?
部活が無くなって、高校にはいるまで出来ることはなんですか?
A.
2年もの間、プレーできないのはつらいですね。
私が実業団チームでトレーナーをしていたときにも、前十字靱帯損傷で手術を受け、もうすぐ完全に復帰という矢先に再受傷。再度の手術を受け、完全に復帰するまでに2年(2シーズン)かかった選手がいました。2回目の前十字靱帯損傷の宣告を受けたとき、彼女は新幹線のホームから飛び降りてしまうのではないかと思うほど落ち込んでいたのを覚えています。彼女もたくさんの困難を乗り越えて復帰しました。
コートの上で過呼吸になってしまうのは心のなかに怖さや不安やなどがあるからではないでしょうか。みんながプレーする姿を見て、「あんなスピードで走れるかな」「あんなに当たれるかな」「またケガをしたらどうしよう・・・」ちょっと怖い。心配。だけど、みんなとプレーしたい・・・。いろいろな気持ちがごちゃ混ぜになり様々な不安があると思います。
さて、過呼吸への対策ですが、不安要素を少なくしていくことがポイントになります。
*何が不安なのか明確にする
不安に思うことを箇条書きにして書きだしましょう。
*それぞれの対策を考える
例えばストップしてから切り返しなど、ケガをしやすい動作が不安ならそれだけを取り出して練習します。つま先と膝の方向がバラバラになり膝を捻る動作が入るとケガをしやすくなるので、最初はゆっくりストップしてつま先と膝の方向をそろえながら切り返しをする練習をします。
ケガを予防するための動作やトレーニングは日本バスケットボール協会のホームページで紹介されているのでこちらを参考にしてください。
http://www.japanbasketball.jp/news_detail.php?news_id=1878
このプログラム作成には私も参加しています。基礎的なトレーニングを分かりやすく解説しているので無理なくできると思います。
*下肢や体幹の筋力
脚の筋力や体幹筋力が落ちていてはみんなと同じようにプレーすることが難しくなります。片足スクワットはできますか?筋力が十分かどうかは医療機関やトレーナーさんにチェックしてもらってください。近くに適当な医療機関が無い場合はまた相談してください。
また、過呼吸は呼吸の仕方に気をつけるだけでかなり防ぐことができます。選手の多くは呼吸が苦しくて酸素が足りないような感じになりたくさん空気を吸ってしまいがちなのですが、これは逆効果になります。過呼吸になりそうだと思ったら、息を吸うのではなく息を吐くようにします。ゆっくりと3秒くらいかけてスーと息を吐くことだけを意識します。肺の中の空気が少なくなれば自然と空気は肺に入ってくるので酸素が足りなくなると心配しなくて大丈夫です。
回答者:トレーナー 津田清美